ジャパン柔道整復師会セミナーで講演

2011年4月17日、ジャパン柔道整復師会主催の「礒谷療法セミナー」がTKP東京駅日本橋ビジネスセンター3Fで開催されました。

「ジャパン柔道整復師会」とは柔道整復師の先生方を支援・協力する組織で、全国で1千人以上の柔道整復師の方々がが所属しているといわれています。簡単に言えば、整骨院の先生方の業務・運営をサポートする組織ということになります。

ジャパン柔道整復師会主催のセミナーですから、参加する方々は当然ですが柔道整復師の先生方です。国家資格をもつ先生方が“民間療法”である「礒谷療法」にどのような反応を示すのか一抹の不安を感じながらのセミナー開催決定でした。

事前にジャパン柔道整復師会の担当者の方からは、「柔整の先生方は礒谷療法への関心は高いので、セミナーを開催すればあっという間に定員は埋まってしまいますよ」とは言われていたのですが、正直少し心配というのが本音でした。

セミナー実施の告知をしたところ、ジャパン柔道整復師会の担当者が言われた通りでした。当初は募集定員は40人以内と考えていたのですが、定員はあっというまに埋まり、急遽会場を大きくして参加人数50人のセミナーとなりました。

大震災を乗り越えセミナーを成功に

実は、このジャパン柔道整復師会主催のセミナーは当初は3月27日に仙台で、4月17日に東京と、2会場で予定されていました。ジャパン柔道整復師会の事務局は仙台にあります関係上、仙台セミナーには多くの参加予定者もおり、私たち礒谷療法としても楽しみにしていたのでした。

ところが、あの3・11「東日本大震災」がおこりました。 当初はジャパン柔道整復師会にも連絡が取れず非常に心配したのですが、幸い事務局の皆様、あるいは参加予定者の方々の人的被害は無いということで一安心しました。しかし、当然のことながら、仙台セミナーは中止となったのでした。 これを受け、東京セミナーも開けるのか、あるいは開いて良いのかとの思いはありましたが、ジャパン柔道整復師会担当者の方の強い願いを受け、東京セミナーは無事に開催することができたのです。担当者には感謝しております。 改めて「頑張ろう東北」とのエールを贈りたいと思います。

盛り上がったセミナー

3・11以後の緊迫した状況の中で開かれた東京セミナーでしたが、参加を取りやめた方はほとんどおらず、セミナーは無事開催されました。参加者の中には四国を始め遠方からの方も少なくなく、「礒谷療法」の関心の高さを改めて実感しました。 セミナー参加者のほとんどは柔道整復師の先生方です。

全員が専門的な知識を持っていますので、当初から突っ込んだ質疑が展開され、ある意味、真剣勝負的な緊張感あふれたセミナーになりました。 これは、参加者の先生方の気持ちの内に、礒谷療法の有効性、可能性を認める気持ちが強く、自分の施術の中に“何が取り入れられるか”を真摯に考えていたからだと思います。

参加者の先生方の中には、以前より礒谷療法に関心があったという方も多く、それどころかかなり礒谷療法の“勉強”をしていた先生方もいました。このような先生方を中心に、セミナーは最初から中身の濃い盛り上がった会となったのでした。 なお、礒谷療法のスタッフとしては、礒谷院長、小林先生の両名が参加され、セミナー参加者に対応しました。

充実させたいセミナー

セミナーは「礒谷療法理論」と「実技」の2本立てで構成しました。

参加人数が多く、全員に施術を行うことはもちろんできませんでしたし、足型診断さえも全員を行うことはできませんでした。それでも希望者には出来る限り対応しましたが、参加者の中に“温度差”ができたのは当然とはいえ、反省材料です。

参加した先生方の感想としては「足型判定は難しい」ということがありました。セミナーでは、参加された先生にも足型判定をしてもらったのですが、健康の先生が多く、判定がより難しく苦労するということもありました。 また、院長も足型の判定に悩む複雑な足型を持つ先生もいたりと、難しい場面が続出しました。その点でも、参加者の先生方は大変だったと思います。

ちなみに、この複雑足型とは、本来はL型(左足が長い)にもかかわらず、様々な理由で、現在はR型(右足が長い)に変位した状態のことをいいます。実はこのような人は意外に多いものなのです。 複雑な足型でないとしても、人の足型は百人百様で、多くの足型を診ることによってしか正確な足型診断はできません。それでも基本的な足型診断法をマスターすれば足型判定は可能になるはずです。先生方も足型診断にチャレンジしたのですが、力の入れ方が難しく、なかなか的確な判定ができませんでした。

セミナー反省点と今後の課題

私たちが普段目標としている“個別指導”は参加者が多いこともあり、残念ながら実践できませんでしたが、それでも「礒谷療法」をある程度は理解してもらえたのではないかと考えています。

今回のセミナーの反省点は多いのですが、最大の反省点は、セミナー参加の先生方が自分自身の手技に、どのような方法・手段で礒谷療法を加味すると効果的なのかという好奇心に、私たちが十分答えることができなかったという点だと思います。

参加された先生方は一人一人、礒谷療法を“利用しようという思惑”がそれぞれ違うわけです。つまりは、一人一人の先生に合った指導をすることが正しいということになるわけです。参加者多数とはいえ、先生方の希望に答える「方策」を次回には上手に展開したいと考えています。

今後の課題としては、どうしたら短時間のうちに基本形をマスターできるか、どうしたら的確な指導ができるかという点にあります。セミナーを通して、またその後の礒谷療法スタッフ内部ミーティングなどにより、ある程度の方法論が見つかりましたので、次回のセミナーは期待して良いと思います。

具体的には、次回は礒谷療法のすべてを教えるのではなく、もっと的を絞ったセミナーにするということになると思います。参加された先生方が、実際の施術の現場で、礒谷療法を利用して患者さんにアピールすることが大事なわけですから。 そのことが反省材料として浮かび上がった今回のセミナーでした。

礒谷院長の感想

セミナーが開かれてからはいつもの調子になりましたが、開会前は、大勢の専門家の先生を同時に教えることは久しぶりでしたので少し緊張しました。セミナー開始当初からかなり専門的な質問があり「さすが専門家の先生方だなー」と感心しました。意外だったのは、礒谷療法に関心を持つ、あるいは詳しい先生が多かったことです。専門家の先生方にも“礒谷療法が評価されている”と感じ、嬉しくもあり、自信にもなりました。

セミナーは大いに盛り上がったのですが、参加者が多く、時間が短い(約4時間)こともあり“不完全燃焼”の思いはあります。それでも、セミナー終了後には多くの先生方が残り、拙著の署名を求めてくださったり、礒谷療法への質問を真剣にしていただいたことは深く感謝しております。「やって良かったなあ」と感じています。

小林先生の感想

専門家の先生方を対象にした「大セミナー」参加は初めてでしたので、当初はかなり緊張しました。足型診断、矯正を行うようになると、緊張も解け、いつもの調子で行うことができました。驚いたことはセミナー終了後の参加者の先生方の反応です。あちこちから質問攻めにあい、礒谷療法への関心の高さ、理解度の深さを改めて実感しました。参加された先生方の思い、あるいは期待にどこまで答えることができたのか、私個人としては反省すべきことは多いのですが、この経験を今後に活かしていきたいと考えています。礒谷療法の“凄さ”を何となく体感した楽しい時間でした。

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