体の均衡がくずれたときに病気が起こる

股関節が転位する(ずれる)ことによって、両足の長さに違いが生じ、その結果、背骨が弯曲し、全身にさまざまな悪い影響がでて疾病がおこるのですが、そのプロセスを簡単に説明すると次のようになります。

股関節が転位する(ずれる)
2本の足に長短が生じる
骨盤の傾斜が起こる
背骨が弯曲する
肩が下がる
全身のバランスが大きく崩れる
背骨の弯曲によって脊髄神経が圧迫される
病気が発生する

 このように、人体は全身の各部が連動しているため、股関節のずれやゆがみは全身の関節や筋肉に波及していき、じつにさまざまなトラブルや疾患を生み出していくのです。

 また、左足が長いか右足が長いかによって、背骨の弯曲のしかたが変わり、どの部分の脊髄神経が圧迫されるかも変わってきます。

 左足が長い場合は、背骨は右に側弯する関係で背骨の痛む場所が決まってきます。左足が長い場合は、必ず胃・十二指腸・肝臓・腸、すなわち消化器系統と婦人科系統・泌尿器科系統の疾患が起こりますが、呼吸器系統・循環器系統の疾患は起こりません。

 右足が長い場合は、背骨は左に側弯しますので、この場合呼吸器系統、つまりぜんそく、肺炎にかかりやすい体質、せきが出やすい体質になります。加えて循環器系統、主に心臓の障害が出やすくなり、不整脈、狭心症、心筋梗塞が起こります。しかし、左足が長い場合の症状である消化器系統・婦人科系統・泌尿器科系統の病気は起こりません。

 また、左足・右足のどちらが長い場合でも、全身のアンバランスは連鎖反応的に広がっていくため、体の抵抗力や免疫力は低下し、たいへん疲れやすくなり、アレルギー症状に悩まされたりするのです。

  つまり、股関節のゆがみは非常に多くの病気の引き金となっており、これを正すことで、多くの病気が治るのです。